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糸島市高祖 太祖山 金龍寺

永正5年(1508)高祖城城主原田興種公は、父原田弘種公菩提の為に現在の糸島市高祖に金龍寺を建立しました。御開山様(初代住職)には山口県瑠璃光寺の三世 桃嶽瑞見大和尚をお迎えいたしました。境内地は高祖城主原田家の菩提所の跡地であると伝えられており、また土塁の上であることから国の史跡に指定されております。
金龍寺が創建される以前、平安時代よりこの地には観音様を祀ったお堂があり、糸島に古くより観音信仰があったことを窺い知ることができます。その後も信仰は受け継がれ、開創400年を迎えた年(1908)、記念事業として観音堂が新築されました。しかしながら老朽化のため取り壊され、現在は納骨堂の御本尊様として大切にお祀りしております。

天正14年(1586)から始まった豊臣秀吉の九州征伐に際し、当主原田信種公の抵抗は失敗に終わり、翌年(1587)すべての領地を没収され原田家は肥後国に逃れることとなりました。これにより金龍寺も衰退し、慶長16年(1611)黒田長政公の家臣高橋伊豆の推挙により、金龍寺は荒戸山(現在の西公園)に移されました。その後さらに福岡市中央区今川に移転し現在に至ります。
移転したとはいえ建物を全て移設するわけではなかったため、糸島の金龍寺は現地の人々などの力により残った伽藍で復興を遂げ、現在もこの地にその姿を留めております。

創 建

1508年

開 基

原田興種

山 号

太祖山

宗 派

曹洞宗(禅宗)

本 山

永平寺(福井県) 總持寺(神奈川県)

本 尊

釈迦如来

所在地

福岡県糸島市高祖1289